事業内容

重量鉄骨工事

当社は鉄骨の直営工場を有しており、長年にわたり数多くの重量鉄骨造建築に携わってきました。

一般的に重量鉄骨造のメリットとしてよく挙げられるのは、梁(はり)が丈夫なため柱の本数を少なく出来ること、すなわち広い空間を確保できることです。
重量鉄骨造の建築物は壁の制限を受けないので、木造や軽量鉄骨造にはできない大空間をつくることができます。車好きの方は愛車のために一階の入り口をオープンにしたビルトインのガレージを設置したり、仲間や友人・知人を招き入れるための広々としたリビングもゆったりした設計が可能です。

しかし、私達が考える真のメリットは、その先にあります。
構造上欠かせない柱の本数が少ないという事は、空間利用の自由度が高いことを意味します。木造建築や鉄筋コンクリート造の建築物は一度建築すると、社会情勢の変化に伴う用途変更や、個人住宅の場合では家族構成に変化が生じる場合でも、後から間取りを変更するという事には構造的な限界があります。

この構造上の制約を乗り超えることができるのが、重量鉄骨造の建築物の最大の特徴である『スケルトン&インフィル』という発想です。後から変更することが難しい骨組みや外装を『スケルトン』、後からでも自由に変更することが可能な内装や設備を『インフィル』と呼び、大きくこの二つを分けて考えることによって、ライフスタイルに合わせた間取りの変更も可能となります。

生活環境や用途の変化に対応し、間取りさえも変えながら末永く建物をお使いいただけるという事は、ほかの工法では成し得ない、重量鉄骨造だけのメリットではないでしょうか。
重量鉄骨造の建築物は、まちなかを見渡しても店舗・事務所・工場・倉庫などを併設した土地活用や有効利用にも最も有効な構造であることが分かるように、様々な要求を満たすことの出来る『ひと』と『まち』にやさしい建築物といえます。

大型木造建築

都市部を中心に増加している大型木造建築。木造といえば戸建て住宅やアパート等の小型・中層建築、というイメージは過去のものになるかもしれません。

代表的な事例として東京2020オリンピック・パラリンピックの関連施設が挙げられます。競技施設や選手村などにおける木材利用を政府主導で推進し、新・国立競技場をはじめ多くの建築物・仮設物に木材を使用しています。
一般的な戸建て住宅の木材使用量がおよそ25㎥と言われているところ、新設会場で最も多くの木材を使用した有明体操競技場では約2,600㎥に上ったといいますから、いかに大きなスケールかお分かり頂けるでしょう。
また2025年の大阪・関西万博においては、シンボルとして建設される大屋根(リング)は木造であることが告知されています。

このような流れは、決して偶然ではありません。公共建築物等木材利用促進法の施行やCO2削減、増える一方の森林蓄積など、さまざまな社会情勢の後押しによって木材利用は推進され、大型建築においてもその価値を見直される時代となっているのです。

たとえば、木造を選択することは節税につながります。減価償却期間が他の工法より短いことから、年間の経費をより多く計上できるためです。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べたときの軽量性も、木造の大きな魅力です。建物が軽いということは、基礎のサイズや地盤改良のスケールを小さくできます。コストダウンが図れることは言うまでもなく、掘削深度を浅くできることも大きなメリットです。埋蔵文化財包蔵地が数多く存在する奈良県内において、なるべく浅い地層で工事を行うことは、法的に必要な承認の得られやすさにつながりますし、文化財保護の観点からも重要です。

こういった時代の流れやメリットを念頭に、当社も大型木造建築の施工に取り組んでいます。対応できる工務店をお探しの方は、ぜひ我々にご相談ください。東京2020会場の事例がそうであるように、大型木造建築は鉄材による補強を必要とするケースもあります。さらに木造と鉄骨造のハイブリッド建築も当社は手掛けておりますので、従来の木造では成し得なかった大空間も施工可能です。立地や使用条件にマッチした設計を、専門スタッフがご提案させて頂きます。

リノベーション

在来の木造建築の多い奈良県内において、丈夫で良質な木材を使用して建築された古民家をリフォームやリノベーションする事例が増えています。

「リフォーム」と「リノベーション」の違いについてご存じですか?
端的に説明しますと、老朽化した建物を新築の状態に「戻す」ことを「リフォーム」、既存の建物を新築以上の性能に「高める」ことを「リノベーション」と呼びます。
具体的には、剥がれた壁紙を貼り替えたり、古くなったキッチン設備を新しいものに交換したりする工事がリフォームであり、リノベーションとは、壁そのものを取り払って広い間取りに作り替えたり、キッチンそのものを使いやすい場所に移動したりする工事を指します。
木造建築だけにとどまらず、鉄骨建築や、マンションなどの鉄筋コンクリート造の物件でも、建物の構造体以外を全て取り払い、全く新しい間取りに作り替える「フルリノベーション」が近年注目を集めています。

愛着はあっても使いにくくなった間取りを辛抱して使っている、というようなお話をよく耳にしますが、当社はそういったお悩みにも真摯に向き合い、家族の思い出と愛着のある住み慣れた“わが家”にこれからも、ずっと長く、安心して住み続けていただきたいとの想いから「リフォーム」のみならず「リノベーション」のご提案をさせて頂きたい、と考えています。

冒頭でも触れましたが、特に戦前から建っているような古民家は、ヒノキやケヤキ、柿の木といった良質な木材を使用していることが多く、耐用年数は意外なほど長いのです。
奈良には築1300年を誇る世界最古の木造建築・法隆寺がありますが、この建物の主材料であるヒノキは、なんと伐採から1000年経っても強度を保っていると言われています。鉄筋コンクリートの寿命は100年程度ですから、驚くべき強さです。実際に戦前までの木造建築では、解体した他の家の柱や梁を再利用することもよくありました。

SDGsへの取り組みが注目され、物価の上昇が続いている高騰している昨今の社会情勢において、今ある建物(資産)を有効活用することには、きわめて大きな意義があります。
代々大切に受け継がれてきた昔ながらの日本家屋の雰囲気や良さを残しつつ、今の生活スタイルに合わせたリノベーションを、経験豊富なスタッフがご提案させていただきます。
もちろん、古民家以外のあらゆる建物のリノベーションもぜひご相談ください。地域密着の工務店の使命として、お客様からのご希望・ご要望に丁寧にお答えすることをお約束させていただきます。